黒部立山・郡上八幡へ(予定と予定外) 2012/8/14-16

 夏、である。
 そうだよなぁ、今は夏、なんだなぁ・・・と思うとどこかに行かねば、という気がする。
 どこへ?思い出せばこの半年、いろいろと事情はあったにせよ、町内から出てない
 という超ひきこもり状態だったので、どこでもいいんだ。
 そんなことを考えながらGoogleMAPでバーチャル旅行をするに至り、昔行きたかった
 郡上八幡に行ってみようかと思った。本当の「日本の夏」がそこにある気がして・・・

 ただ、それだけでは勿体無いので何か絡めるとしたら?
 山ひとつ越えたところに黒部ダム・立山連峰がある。ここに行ってみようか。
 そう思うと、気が変わらないうちにさっさと予定を組んでしまおう。
 天気予報を見て天気が上々であるらしい15日に黒部ダムから立山登山後に富山で
 宿泊、翌日高山まで移動してバスで郡上八幡に入るルートで旅程を組んでみた。
 郡上八幡では宿泊せずに朝までやる郡上踊りに付き合ってもいいぞ・・・!上々だ。
 そんな訳で週末にコンビニでバス料金を決済。さて、明後日の晩に出発かぁ・・・と
 思い、天気を再び見て憮然とした。

 「曇り時々晴れ」のはずが、いつのまにか「曇りまたは霧時々雨、もしくは雷雨」
 となっているではないか。天気図を見ても長大な前線がたむろしており、素人目に
 見ても天気が悪いのは明らかであった。どうすんだこれ?
 雨の中3000m級の山に登るのは相応の装備が必要だ。いやそもそも視界が無い
 状態で山に登るのって何だ?意味あるのか?堂々巡りが続く。

 出発当日、ザックからウィンドブレーカーを取り出した。
 予定変更。
 どんな悪天候でもピークハントを目指すクライマーじゃないんだから、と、諦めることに
 した。幸い、山麓は天気が良いようなので白馬近辺の姫川源流、親海・居谷里湿原を
 散策するように計画を変更した。

 姫路駅へは20:10着。そのまま新快速に乗車。ところが尼崎付近でふとした違和感に
 気づく。時計は21:40を指し示しているが、バスの発車時刻は22:10ではなかったか?
 なんか時間やばくね?よくよく見返してみると「姫路2103-新大阪2131」と書いてある。
 なんたる愚!これ新幹線の時刻表じゃねぇか!!危ない危ない・・・冷や汗、たらり。

 はやる気持ちを抑えながら大阪駅でダッシュ、すぐさま新大阪方面に乗り換えて、
 到着したのは21:55頃。めっちゃぎりぎりやないか・・・キヨスクに突入して飲み物を
 確保して南口にダッシュ。集合場所が分からなくてしばらく迷うが、下り階段を降りると
 バスがずらっと並んでいる場所に出た。ここか?ここしかねぇよな?
 小走り気味に受付と思しき場所に向かい、無事に受付をすませた。10分前だ。
 さしあたって明日朝までに必要な物品を小袋に入れてザックを預け、バスへ搭乗。
 バスは普通の観光バスらしく、夜行に特化した仕様ではなくげんなりするが、座席表
 からは俺は二人掛けの席に一人らしく、安堵する。しかし狭い。
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 車内を見渡すとやはり穂高方面だろうか登山客らしい人が多い。バスは高速や下道を
 走りながら京都駅でピックアップしたのち、大津SAでトイレ休憩、その後本格的に
 寝入ることとなった。
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 さて、ここからが旅の始まりである。
 本来は扇沢から黒部方面に向かう予定だったが急遽白馬村に変更した。帰省ラッシュ
 にあたった事もあり、予定時刻を30分遅れての到着。乗ろうと思っていた列車は
 逃したが、幸い7:46発の上り列車があったのでそのまま乗り込む。南神城での降車客
 は俺一人きり。誰も居ない。山の懐に抱かれた静かな山村だった。もっとも冬場になれば
 スキー客が押し寄せるのだろう、民宿・ロッジの類が必要以上に多かったが。
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 駅から姫川源流までは1kmくらいしかないので余裕の徒歩圏内だ。うっそうとした森の
 匂いを嗅ぎながら歩き、水源地へ着く。観光客はまばらだが、親子連れ、おじいさん
 チャリンカー、老夫婦、三脚を抱えたカメラマン、いろいろな人たちがいた。
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 俺は昨晩以来の食料としてパンを食べ、薬を飲む。大自然に囲まれたところで薬を
 飲むのは変な気分だったが・・・。さて、これからどうするべきか?ここでやめてもいいし、
 もうひとつの湿原に向かってもいい。すべては気の向くままだ。

 湧水はやがて小川となり、田んぼの中をうねるように進む。
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 「夏だな・・・それも遠い昔の懐かしい夏の風景だ・・・」
 小川、田んぼ、大きな木。これぞ夏という風景。
 「EN(いい夏)ゲットだな」とひとりごちる。

 さらに湿原や山を散策しながら適当にパシャパシャと。
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 それにしてもまだ昼前だというのに疲労感が半端ない。病み上がりだ、あまり無理は
 しないようにしようとゆっくりと歩を進める。再び白馬駅へ到着。3時間程の待ち時間
 があるので昼飯だ。
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 となりのオバちゃんが昼間からビールを頼んでいて心が動くが、ここは自重・・・

 15:44発の南小谷行き列車に乗り込み、そのまま糸魚川行きへ乗り継ぐ。
 大糸線といえば古い汽動車だと思ったが、残念ながらキハ120でロングシートという
 旅情もへったくれもない車両で無念。もうキハ52は引退したのだろうか・・・?
 ついでに天気も曇りで、ボーイスカウトの一団がガヤガヤと騒ぎ立て始めて、
 本当に雰囲気台無しだ。もうどうにでもなーれ。

 富山駅を出たら何も考えずにα-1にチェックインする。俺御用達ホテルだ、心配ない。
 部屋に入るなりすべての服を脱ぎ捨て、部屋着に着替えて展望風呂に直行。
 一日の汗を流し、熱い湯で棒のようになった足を癒す。湯上りにアイスでも、と思ったが、
 どうにもビールの誘惑には勝てなかった・・・一本だけ、と思い買い込む。
 「プシッ・・・んっんっんっ・・・ふぁあぁぁああぁ!!」
 上々だこの野郎。うめぇじゃねぇか!なぜかカイジの図が頭に浮かぶ。
 その後、最強まで強めたクーラーで湯冷まししながらテレビをぼーっと見る。
 さて、夕食はどうしようか・・・・と思うが、店を探すのも面倒だ。
 駅前の物産館の食堂でいいや、と飛び込む。
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 白エビの刺身定食。甘海老の半分くらいの大きさのエビを職人さんが甲斐甲斐しく皮むき
 したものらしい。生姜しょうゆにつけて食べるとふわりとした食感、素直に美味い。と思う。
 同じく天ぷらもカリカリと香ばしくて美味かった。
 うむ、これでいいのだ。

 今回の旅では意図的にPCを持ってこなかった。たまにはPC漬けの毎日から離れる
 べきと思ったからだ。情報源がテレビだけになるのは頂けなかったが、それでもまぁ、
 なんとかなるもんだなと思った。
 それにしても、こんな日に中国人が尖閣諸島に不法侵入して逮捕されたというニュース。
 ネットでは祭り状態なんだろうなぁなどと思いつつ、23時には眠りについた。

 翌朝・・・
 やってしまった・・・っ! 寝過ごし・・・っ! 乗り遅れ・・・っ! 計画の瓦解・・・っ!
 起きたのは8:30、乗るべき列車は8:14発であった。いや、正確には寝過ごしではなく、
 「翌日の予定の確認忘れ」だった。いったん7時に起きていたが8時に目覚ましを
 掛けなおして二度寝したんだよ・・・なぜか10時くらいの列車の気分でいたんだ。

 騒いでも仕方ないのでとりあえずホテルの朝食バイキングに向かう。
 朝食後、高山-郡上八幡路線バスの予約変更のための電話をするが、17時まで
 空席なしとのこと。おわた・・・本当におわた・・・何?何なのこれ?予定していたもの
 がすべて崩れ違うものになってしまうこの旅。どうすればいいの?
 払い戻しの電話を掛けるもなかなかつながらず、結局、乗車権利を放棄することにした。

 さて・・・どうしたものか?いまさら高山に向かっても行くあてがない。富山近辺の
 観光名所なんて下調べしてない。俺、どうすれば?とりあえず金沢に出るか・・・
 最悪金沢市内観光してサンダーバードで帰ってもいい。電車のなかで予定を組もう。
 それにしてもこの失敗の代償はあまりにも大きかった。いい夏ゲット作戦は大失敗の
 様相だ・・・
 ま・・・事は成り行き、行き当たりばったりで進むしかない。

 金沢駅についてからすぐにみどりの窓口に直行。時刻表と首っ引きで行方を捜す。
 デジタル全盛時代だけれどもやっぱり紙の時刻表のほうがはるかに分かりやすい。
 天橋立あたりまですっ飛んでいけないか見てみるが5時間は掛かるので諦め・・・
 結局、金沢市内観光1~2時間後に敦賀に向かい、小浜線や播但線を経由して
 帰ることにした。JR乗りつぶしの一環としよう。
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 金沢といえばなんだろうか?兼六園と寿司以外思いつかない。事前リサーチのしすぎ
 は旅のしらけを誘うと思い自重していたが、情報なさすぎもまた問題だった。
 とりあえずタクシーでもつかまえて兼六園に行こうと思い駅前に出ると「兼六園シャトル
 バス」がちょうど入ってくるのが見えた。バス・・・!そうか、そういうものもあるのか。
 もう何も考えずにGO!乗ってけ!15分ほどで兼六園に着く。

 丁度真昼の時間帯、うだるような暑さの中、散策を開始した。無料開放日だったよう
 で、園内はかなりの人でごったがえしていた。
 しかし・・・これ・・・ただの・・・日本庭園じゃないですか。
 鎌倉や京都で目の肥えた俺には何も響いてこなかった・・・
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 兼六園のシンボルの石灯篭の前にずっとたたずんでいる青鷺やエサに群がる鯉の
 群れが少し面白かったくらいか。1時間もたたずに帰りのバスに乗る。
 次は14時少し前の特急なのだが、何か食べに行くには微妙な時間だ・・・
 ここは駅弁で決めよう、と購入、ついでに白山冷やし山菜そばをかきこむ。
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 運よく特急の窓側座席をせしめた俺は、駅弁を広げた。田園風景が良いおかずとなり、
 本当にごちそうだ。訳の分からない寿司屋のカウンターで独りぼそぼそと食べるより
 ずっと上等じゃないか、とも思った。
 日差しは強く、風景は変わらず。敦賀までぼんやりと過ごそう。

 小浜線に海なんてほとんど無かった。見えるのは山と集落、街、それだけだった。
 原発の町、大飯も過ぎ乗客は乗ったり降りたりを繰り返す。
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 それにしても気になるのがどいつもこいつもスマホを一生懸命にいじってること。
 旅行中と思われる青年から、地元人と思われるグループまで。猿のようにトントン
 スイーってやっている。なんなんだこの不気味な風景は・・・半年隠遁している間に
 世間は大きく変わってしまったようだ。中毒。そう、スマホ中毒という病気じゃない
 のかこれは。旅ってのは非日常なんだよ、そんなもの投げ捨てろよ、と。
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 その後もうす曇りの中、力尽きるように日は暮れ、あたりをとっぷりと闇が包み込んだ。
 姫路までの道のり、もはや記すこともあるまいと、ここで筆を置く事にする。
 しかしなんだな、予定したことがことごとく予定外となってしまう旅・・・
 復活第一弾らしいといえばらしいが、色々と勿体無いことをしたなぁと思う旅だった。

 最後に。
 タイトルは全部ウソだった、正直、すまんかった。

                               PENTAX K200D/DA16-45 & RZ18



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Commented by 猫葱 at 2012-08-18 09:25 x
私も夏休みなのに家に引きこもっていてもしゃーない、と思い名古屋に行ってきました。
初めて深夜バスに乗ってみましたが正直辛いですね・・・
酢豚に肉が無いのが乗っていると思っていてバカにしていた「あんかけスパ」が凄く美味しかったのが驚きでした
Commented by ゆずぽん at 2012-08-19 21:13 x
→猫葱さん
 深夜バスはどんな環境でも寝れる図太さがないと辛いですね~
 安いのはいいですけど。。。あんかけスパがどんなものかググって
 みたけどなんか胸焼けしそうな写真がずらり・・・美味いんだったら
 今度作ってみようかな?
Commented by さらさら at 2012-08-19 23:55 x
旅行いいなぁ。出不精なのでいきたくてもなかなか一人では・・・。
京都はよく行くんだけどね。国内旅行は意外に旅費がかかるよねー。
総額いくらぐらい?
夜行バスは学生時代つかったけどつらかった。今は腰が痛くなり辛いから
たぶん無理だろうなぁ。広島、厳島神社いってみたいなぁ。
地元ネタキター。あんかけスパはちょっとピリ辛でふと面だお。
イタ飯のパスタとは別物だと考えたほうが無難だね。
Commented by ゆずぽん at 2012-08-20 20:40 x
→さらさらさん
 旅費どれくらいかなぁ、交通費2万、宿泊5千、食費5千くらい?
 日本海側のJRは特急じゃないとまともに移動できないですなぁ
 夜行バスはウィラーみたいな専業の車両は結構良かったけどな
 まぁ、ほんと人を選びますけどね
 そしてあんかけスパ。。。謎過ぎる・・・今度、きしめんでもひつまぶし
 でもなく、それ食いに行こうっと
by yuzu_ponz | 2012-08-17 15:10 | チラシの裏 | Trackback | Comments(4)